片付け業界最新情報

他社が荒らした孤独死現場

特殊清掃
2019年06月19日

孤独死現場で他社が特殊清掃後の消臭

ゴミ屋敷片付けや特殊清掃は文字通り『特殊』なものです、本来であればそう簡単にできるものではありません。

誰でも最初は未経験ですし、技術は実戦で身に着けていくしかありませんが、最近は本来それなりの経験のある者しか手を出すべきではないこの世界に安易に参入してくる者が後を絶ちません。

顕著なのは、不用品回収業者や便利屋が『特殊清掃』と堂々とサイトやチラシに書き集客しています。

それでも本当に出来るのなら問題ないのですが、やはり出来ないことのほうが多いようで、まごのてにも消臭の手直しや再施工依頼が舞い込みます。

ハウスクリーニングを個人で請け負ってるという人からの相談で、このようなものがありました。

浴室で孤独死があった部屋を施工してるが進め方がわからない、というものでした。

どうやら最初はノウハウを聞き出そうとしていたようですが、それは出来ないと一蹴し二次依頼とさせたのです。

現場はアパートのユニットバス内で、ご遺体は湯船の中で死後2週間ということでした、全体を観察するとすでに浴槽の栓は外れてるが浴槽内はまだ水が1/3程度残ってる状態、壁面にはウジが這って付けた跡が幾筋もありました。

おそらく先に浴槽の水を抜こうとしたが、何故か途中で流れなくなり先に進めなくなったということだろう。

お風呂で亡くなった場合は、遺体の一部である皮膚や髪の毛、臓器の一部や小骨が浴槽の底に溜まっているのです、ですから不用意に抜くとどうしてもこうなってしまいます。(よく他の部屋からクレームがなかったものです)

もうひとつは、孤独死のあった部屋を先に残置物撤去をしたという部屋です。
特殊清掃をやる前に残置物撤去をすることそのものが、手順間違いではありますが、素人さんにはよくあることです。

問題はそのことではなく、どうやら腐敗体液の上を土足で歩き、それを拡散させてしまってることです。

この場合、室内だけに留まらず外の廊下やエントランスにも腐敗体液による汚れが付着してしまってます。

これは、ゴミ屋敷やゴミ部屋の片付けでもよくあることで、外の廊下やエレベーターを汚してしまうのです。

もちろんこれらは、プロ業者なら絶対に起こすことがないミスです。

他社が特殊清掃で消せなかった消臭を行います。強力オゾン保有の特殊清掃会社

お客様にとって再施工は負担しかない

特殊清掃でもゴミ屋敷片付けでも、再施工はお客様にとっては負担しかありません。

まず、時間的な損失です。

本来であれば、予定通り進むはずのものが思いがけず時間ロスにつながると、さまざまな影響がでます。

賃貸のオーナーさんであれば、その後の客付けが遅れてしまい、得れるはずの収入が得れない、予算をはるかに超える金銭的損失。

再施工する我々も最初から着手するより、割高な請求になってしまうことが多々あり、心苦しいところです。

ゴミ屋敷や汚部屋関係で多いのは、ゴミは取ってもらったけど、水回りや床のクリーニングだけをしてほしいという依頼が多いのですが、これもお片付けとセットで行えば安いといわないまでも、それなりの節約になったはずです。

時間とお金、どれをとっても負担が増大するのは間違いないです。
 

結局は最初の業者選定が要である

このような事態にあわないようにする対策は一つしかありません。
最初に業者を選ぶ時点で間違うと、後々まで引きずってしまうということです、『安物買いの銭失い』という言葉があるように、見かけだけ、にとらわれると結局は大きな損失になるかもしれません。

ゴミ屋敷片付けや特殊清掃業者を選ぶときは最初が肝心

臭いの原因を見極められなかった事例

特殊清掃業と言ってもすべての業者が的確な消臭をできるとは限らない例。

特殊清掃を他社に依頼したものの臭いが取り切れてなくまた臭ってきたという相談は夏場に多発しました。

床面などの遺体痕を拭っただけで完了としてしまいどこかに漏れ出た腐敗液を処理してなかったかオゾンの燻蒸が不充分だったか、だいたいはその両方です。

東京都北区志茂のマンションオーナーから連絡があり10日前に特殊清掃と家財撤去をやってもらったけどニオイが日に日に強くなるという相談でした。
住んでた人が孤独死され遺族が特殊清掃と家財撤去業者を手配したから具体的な内容はわからない、ただ床や壁の一部を解体したような気配はないし聞かれてもいないということでした。

現場マンションは1DKで遺体痕は部屋の真ん中やや壁寄り、亡くなってたのは布団の上で死後3~4週ということでした、部屋を見てみると遺体痕は黒くそのまま残っていた。

他社が特殊清掃をしたが臭いが残った例

こちらの見立ては以下の通りでした。

・腐敗体液が床下にまで浸透している可能性。
・壁紙が臭い粒子を含んでいる。
・フローリングも一見キレイに見えるが腐敗脂の取り残しがある。
・堆積したホコリもニオイ粒子を含んでいる。


ただ、この後リフォームを予定してるのでできれば消臭費用は抑えたいということでしたので下記のような提案をしてみました。

1.リフォーム施工会社には床は下板まですべて取り換えるよう依頼する。
2.壁紙は完全に剥がす。

この工程の途中でまごのてが遺体痕遺漏チェックと脱臭処理を行う、というものでした。
もちろんリフォーム施工会社にはそのような『事情のある部屋』であることを隠さず伝えないと間違いなく失敗するということを伝えその場を離れました。

数日後このマンションオーナーより連絡があり、できればまごのて側でリフォームまで一貫してできないか?ということです、詳しく話を聞いてみるとオーナーさんのお抱えリフォーム会社の見解としては・・・


早いハナシがやりたくない!もしやるなら通常の3~4倍の料金をほしい

ということでした、実は意外とこのパターンは多く、リフォーム会社側としては知識がないからリスクを抱えたくないということと職人が嫌がるから請けたくないというものが大半です。

結局こちらで完全脱臭を行い、提携リフォーム会社にバトンタッチして完了となりました。

おそらくオーナーさん側では完全な予算オーバーとなってしまったかもしれませんがお金を生む部屋ですからこんな場面でケチっては今後の運営に支障をきたします、せめて保険に入っていればとため息をついてました。

このように孤独死などが発生したいわゆる『事故物件』では先のことを見据えた業者を選ぶ必要があるということです。

 

遺体痕は表面だけ拭っても臭いは消えない

表面を拭っただけで処理を完了させてる事例は意外と多く、まごのてで行う特殊清掃事案の1~2割程度が他社施工後の手直しです。

手直しと言うより特殊清掃を行っていない、と言ってもいいぐらいです。

上記のように表面だけ拭っても臭いは消えません、それどころか遺体痕(腐敗体液や腐敗脂)は床下に浸透したり、広範囲に流れたりしています。

目に見えない腐敗体液の検索から行わなければいけないので、手直し作業は慎重にならざるを得ません、最初から携わっていればだいたいの見当もつきますが、途中からだとかかる手間も増大しますし、結果的に費用も高くついてしまいます。

そもそも特殊清掃業者の選び方が間違ってませんか?

実践では何の役にも立たない変な認定資格のせいで、雨後の竹の子の如く特殊清掃や遺品整理業界に新規参入する業者が増加しました。

このような特殊案件は経験でしかスキルの積み上げができません、今まで不用品回収をしていた業者が、昨日まで便利屋だった個人が特殊清掃と掲げていますが経験がないのですから出来るはずがありません。

業者選びの入り口で間違ってしまうと、このように時間とお金のムダということになってしまいます。

遺体痕を除去せずに残置撤去依頼

不動産管理会社などから、いわゆる残置物撤去の依頼はよくあります。
その中でも『孤独死現場の残置撤去をお願いします』という依頼も多い、こんな場合は往々にして支払元が遺族ではなく、保証会社や管理会社、大家さん負担であることがほとんど。

単に費用を抑えるのが目的で、どうせリフォームするんだから消臭も特殊清掃なんてしなくていい、という考えが見て取れます。

ですが、これには問題点もはらんでいます、まずいきなりリフォームをしても臭いが完全に消える可能性は極めて少ない、そもそもその状態のまま請け負うリフォーム会社も少ない、あったとしても費用は普通の2~4倍になる可能性もある。

残置撤去を行う業者でも、遺体痕そのまま、異臭そのままではやりたくないのが本音です。
まごのての特殊清掃サイトでも再三書いてますが、まずは一次処理を行い臭いを止めてから次の工程に移るのがモラル的にも本来のやり方です。

経験上、このように残置撤去を先にやったり、特殊清掃や除菌脱臭を行わないままリフォームをした場合は高確率で何らかのトラブルが起きており、きちんと手順を踏んだ作業を行うより結果的に費用と時間がかかってます。

これは事故物件でしょうか?

事故物件が静かなブームらしいです、事故物件とは事件、事故、孤独死などが発生した部屋で通常より2~5割も家賃が低く設定されているのです。
 

これは宅建業法という法律で告知義務があるが故に「こんなことがありましたがそれでもいいですか?」と入居者を募集しているのです。

ところがこの告知義務は次の入居者にのみ行えば良いことになってます、これを逆手に取り隠す業者もいるのもまた事実。

 

ある日のご依頼で引越直後の開梱作業に出向いたマンションでのこと、作業途中に異臭をキャッチ、もちろん越してきたばかりなんでゴミはなし、近隣にもその形跡はない、といより経験上ゴミや排水のニオイではない・・・

もしや隣か上か?隣は引越当日(昨日)挨拶したという、上も出入りを見たような気がするという、私は慎重に言葉を選びながら「心理的瑕疵」の告知を受けた物件かどうかを探る、どうやら普通に借りたらしい。

依頼者もかすかな異臭は昨夜に感じてるようだったが遠距離からの引越しの疲れもあり環境が変わったせいかな?程度に思ってたとのこと、私は排水口とか詰まってたらすぐ言わないといけないから、とチェックを開始。

玄関入り口からまずは全体をチェック、間取りは1DK築年数は20年前後か、壁紙は全部取り換えられている、浴室、トイレは当初のままと思われたがキレイにクリーニングされている、キッチンも同様、居室も同じく・・・ん?ダイニングは木のフローリング、居室はCF・・・

古めの賃貸ではフローリングの上にCFを貼るのはよくある手法だけどなんとなく違和感を感じる、まさか剥がすわけにもいかない、慎重にあっちこっち鼻を近づけ臭いを確認、するとある部分だけ強く感じる場所がある、お客様にはできるだけ言葉を選び管理会社に電話をさせる。
 

すぐ向かうというので待っていると本当にすぐに来た、社長がすぐに担当者を依頼者から離し少し離れた場所で詰め寄った、担当者はあっさり数年前に自殺が発生したと白状、その間にオーナーも変わっており住人もすべて入れ替わった、リフォームもしたし問題はないはずだ、と主張、告知義務違反を問いただすとこのお客様の前に半年だけど契約はあるから告知義務はない、と突っぱねてきた。

おそらく管理会社の社員とかを少しの期間契約して告知逃れをしたんだと思う、CFもめくってないからわからないけどキチンと処理をしていないんだと思う、確かに管理会社の言う通り告知義務はないかも知れないけどニオイや痕跡のあるまま貸しちゃダメでしょ。

依頼者は他の部屋を用意してくれればいいです、で済ませたようだけど下手したら大事になったかもしれない、告知はないけど事故物件かも?という部屋は案外多いのかも?