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自殺や孤独死。特殊清掃員の心理的負担

特殊清掃
2019年06月23日

自殺が起こった部屋の特殊清掃は心理的負担が大きい

人の死というものはどうしても忌み嫌われるというか心理的負担がのしかかる、特殊清掃に携わる者もそれは同じです。

その認識があるからかどうかはわからないけど相談の際に事実を歪曲して伝えられることがある、ライトなところだと孤独死だと本当は死後相当経過しているのに1~2日と言ってみたり、臭いはなかったと言ったり。

これは実際本当に見ていないかもしれないし希望的観測が混ざったりするからそう悪意のあるものじゃない。

かつてまごのてで扱った案件でこのような一報のものがあります。

『家で事故があり血がついた衣類や布団を処分してほしい』
『急病で大量吐血した痕をキレイにしてほしい』
『階段から落ちて血がたくさん出たので掃除してほしい』


これらの言い回しはこちらのスタンスを慎重にさせるし発せられる言葉ほど軽いものじゃないことが多い、電話の主の声のトーンや話し方もなんとなく裏側が見え隠れするからおそらく真実は別にあると感じさせる。
そしてまずその直感は外れない。

これらはすべて殺人か自殺でした。

事前に知ってると知らないとでは作業内容や料金が違うのかと言えばそんなことはない、粛々とこなすことには違いがない。※自殺や殺人は流血範囲が広い場合があり孤独死の場合の処理よりは高めになることが多い。

ただ孤独死と違って自殺や殺人はその心理的負担がすごく大きい、そしてそれを隠そうとした依頼者には悪意を感じるし信頼関係も築けない。

自殺の特殊清掃は先に情報を伝えてもらいたい

特殊清掃現場のリスク

川崎市麻生区の1Kマンションで孤独死2週間前後、肝炎の可能性があるということで完全装備でのお伺いとなった。

このような情報をもらえるのは少なく常にその可能性を考えないといけません、他社では実際に作業中に注射針を踏み抜き感染した例もありますし北海道では処理にあたった警察官数名が罹患するという例も報告されてます。

特殊清掃はリスクしかも命の危険すらあるリスクと隣り合わせです、正しい装備を正しく使える知識なしでは絶対にできません。

これは我々作業者だけでなくお客様を守るという観点からみても重要でしっかり除菌をして引き渡すことが大切になってきます。

まれにお客様側で遺体痕を拭ったり布団や衣類をまとめたりしてくださる場合があるのですがそれはとても危険なことです、状況がはっきりしないときは入室すら避けるべきです。

まごのてでは使用した防護服や道具はすべてオートクレーブ滅菌(圧力鍋のようなもの)を行いその機械に入らないものは徹底洗浄と除菌を行っています、また当然現場から出る汚染物はすべて専用容器に入れられ封をしたまま感染性廃棄物として処理されます。
 

相応のリスクを抱えてるのが特殊清掃業

今年の真夏の期間に孤独死のあった部屋の掃除についてのお問合せでこんなのがありました。

1.孤独死したのは身内で死後1ヵ月を超える
2.臭いがひどくて中に入れない
3.近所から早く何とかしろとまくしたてられてる
4.窓にはハエがびっしりと張り付いている
5.共用廊下にも異臭が漂っている

こんな場面です、1分でも早く何らかの処置をしなければいけないのにこの遺族の取った行動はなんと複数に相見積もり、まずは一次処理をしてはどうかとのこちらからの進言も聞き入れずとりあえず見積りの一点張り。

では見積り料1万円いただきます。というと電話は叩き切られた。

この電話の主は自分自身が入ることもできないような部屋を見ず知らずの他人にタダで中を見させようとしてたのです、ひじょうにマズイ状況の中で急ぐという概念がないのも問題だけど一番の問題は他人をタダで使いたいこととリスクを考えてないことです。

 

孤独死現場はこんなリスクがある

1.腐敗体液によるウイルスや細菌の増殖
2.感染症の危険性


他にもありますが細菌に関するリスクは絶対に注意しなければいけないのです。

そんな危険要因がある孤独死現場に入るには相応の装備が必要です。

1.防護服着用
2.靴カバー着用
3.簡易除菌剤や消臭剤を散布

そして使った防護服などはすべて洗浄または廃棄、特殊清掃靴も腐敗体液が大量に付着した場合は廃棄処分、車両も洗浄し空間除菌をしなければいけません。

現地調査をするだけでもこれだけの準備と手間暇がかかるのです、それでも無神経に当然のように無料で何社も呼びつけますか?

あるブログで靴を脱いで部屋に上がったのはあなただけだ、だからあなたにお願いします。
おそらく業者?のブログだとは思いますが遺体痕のあった現場に靴を脱いで上がるなんて我々からしたら素人丸出しです、こんなおそろしいことはありません。
実際作業靴を履いていてもインスリンの針を踏み抜いて感染したという事例もあります、北海道では孤独死の現場検証をした警察官数人が感染症に罹患したという報告もあります。
これぐらいのリスクがある、ということは覚えておいてもいいかもしれません。

特殊清掃業者のスタッフってどんな人?

まず本サイト冒頭に書いてます特殊清掃とは?

特殊清掃とは孤独死や自殺をはじめとする死後相当日数経過し部屋が汚れてしまった部分を清掃する作業です。
また遺体痕以外にも糞尿や嘔吐物など一般のハウスクリーニング業者が施工できない清掃を指す場合もあるようですがまごのてでは遺体のあった部屋の清掃や消臭、除菌、害虫駆除を特殊清掃としています。

この文章のイメージから特殊清掃会社で働いてる人の人物像をどう描きますか?一時期は大学病院にあると言われてる遺体洗いバイトのように裏バイト的なものと紹介されてるサイトもあります。

裏バイトとは死体洗い、夜逃げ引越屋、最近だと詐欺の出し子などリスキーだけど高収入みたいな、そこに特殊清掃が入ってるのはなんとも心外ですがどうやら世間の認識はそんな感じのようです。

ですからなんとなく訳ありで小汚くてお尋ね者の雰囲気ぷんぷんのオッサンたちが働いてるんじゃないの?なんて思われてた時期もあったようです。

例えば大昔のパチンコ屋なんてその代表格でした、今でこそアミューズメント企業なんて言ってマル○○なんて社員は全部大卒らしいですが30年近く前はそうじゃなかったです。


鞄一つでやってくる人、駆け落ちして本名も明かせない訳あり夫婦、執行猶予中の人。まともな人の方が少ないです。しかし訳ありでそこで生きていく事しかできない以上真面目に仕事はします。当時は社宅付きが多かったのでやめると宿無しになるのです。パチンコのお客さんはむちゃくちゃガラが悪く、まともな人では対応出来なかったこともあり訳ありで我慢が出来る人が優遇されました。

確か夫婦でいくらと表示してる求人もたくさんありました。
 

職種に特殊と付いてるだけで実際に働いてる人はいたって普通です

少なくとも<まごのて>では訳ありもお尋ね者もいません、みんな一般募集や紹介で入社した者ばかりです、高校や大学卒業後すぐの就職が<まごのて>という者もいます、そして女性のスタッフもいます。

これはどんな状態の部屋だろうとそこは人の生活の場であるということをしっかり認識してるからに他なりません、人の生活の場に得体の知れないやつを入れるわけにはいかないという理念からです。

 

特殊清掃のスタッフはどれぐらい稼げるのか?

やっぱりキツイ仕事なんだし裏バイト並みまでいかないにしても高待遇なんでしょ?と考え応募してくる人もいます、以前深夜のバラエティ番組で日当3万、4万は当たり前でいい時は5万円なんて言ってたことがあったそうです。

あるわけないじゃん!

未経験で現場に出ても何の役にも立たない素人にそれだけ出すと思います?もし本当に出してるんならいったいお客様からいくらもらわないといけないんでしょう?

未経験者だと日に換算して8000~10000円程度です、<まごのて>の場合は基準勤務日数22日/月1級職スタートで225000円から開始です、職級が上がって5級職ぐらいまでいけば年収レベルで800万前後にはなりますがだいたい5~6年はかかります。

意外と普通でしょ?他の会社のことは知りませんが普通に運営してるところほど普通なんです

この収入を高いと思うか安いと思うかは人それぞれでしょうがこの仕事にはお金以外の価値を体感できます、毎日繰り広げられるドラマ、そして溢れるありがとう。

これを感じれる者だけが生き残っていける世界です、ここに波長を合わせられない人は3か月以内に去っていきます。

興味がある人は一度足を踏み入れてみるのがいいかもしれませんよ、もしかしたら世界観、人生観、生死感までも変わるかもしれません。

東京で特殊清掃作業者の募集をしている会社