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【汚部屋主必見】賃貸住宅退去時の『現状回復』とは?

片付けお役立ち情報
2021年06月18日

『現状回復』の定義とは?賃貸住宅退去時の注意点

賃貸のアパートやマンションを退去する際によく耳にする『現状回復』とは何なのかをご説明いたします。

回復と聞くと入居時とまったく同じ状態と考える方もいますがそうではありません、まずは原状回復の法的定義をご覧ください。

賃借人の居住、使用により発生した建物価値の減少のうち、賃借人の故意、過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗、毀損を復旧させること。

簡単に言えば、普通に使って生じた経年劣化や汚れ、傷みは仕方ないけど、借主側が変な使い方して壊したり汚したものについては回復させて返してね。

このような解釈でいいと思います。

逆を言えば普通に暮らしいていた期間に起きた汚れや損傷は何のお咎めもありませんよということです、ですから退去時のトラブルのひとつである通常損耗分まで退去者に求め敷金から差っ引くというのは違法となります(経年劣化の壁紙代やハウスクリーニング費用など)

ゴミ部屋(汚部屋)を退去する場合の注意点

上記の原状回復の定義に当てはめて考えた場合、ゴミ屋敷(汚部屋)はどうなのか?です。

この場合は明らかに賃借人の故意、過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗、毀損です。 

特に『善管注意義務違反』という厳しいジャッジがされてしまいます、善管注意義務違反とは人から借りてる物は自分の物以上に大切に注意して扱えよという法律行為です。

では、ゴミ部屋(汚部屋)状態にしていたのだから後に起こる敷金トラブルや大家さん側からの賠償請求に必ず応じなければいけないのかという不安が付きまといます。


例えばゴミ部屋状態のまま引き渡したとしたらどう足掻いても賃借人の責任は免れることはできませんが、キチンとゴミを片付けて清掃を行えばいいと考えます。

確かに居住期間中は故意、過失、善管注意義務違反で部屋を汚し、場合によっては設備を壊したとしても、我々のような片付け清掃業者を入れてきれいにし壊れた部分を補修すればいいのです。
長い期間そのような行為はあったけど一気に時間を巻き戻し通常損耗のレベルまで回復させれば賃借人としての責任は果たしたことになり、後にトラブルが起きたとしても充分に抗弁できることとなります。

結論としては、使用期間に応じた通常損耗のレベルまで回復させて引き渡せば一応OKです。

汚部屋退去時の現状回復義務

ゴミ部屋のお片付け時に水回りのクリーニングは大家さん側でやると思うので必要ありませんというお客様がいますが、本来退去に伴って大家さん側で入れるハウスクリーニングは次の入居者のためのものであって退去した賃借人のためではないということをお忘れなく。
(ですから退去時にハウスクリーニング料金を払うという契約(特約)は厳密にいえば違反ですが契約当初に了承してる場合は有効な契約です)

ゴミ部屋(汚部屋)退去後に損害賠償請求をされた場合の対処

大家さんや管理会社にゴミ部屋(汚部屋)であることがバレてる場合(大半がバレてます)によく起こります。

上記のように通常損耗レベルまで修復して返しているのに、過去ゴミ部屋だったことを盾に建物価値が下がったから損害賠償請求、従前よりレベルアップするようなフルリフォーム請求のトラブルがたびたび起こります。

過去経験したトラブルの中にはゴミ部屋だったせいで湿気が溜まり、建物の躯体にまで影響を及ぼした、だから建物価値減少分数百万円払えと請求されたことがありました。
もちろん状況によっては躯体に影響を及ぼす可能性がないとも言えませんが、多少年季の入ったゴミ部屋程度ではそう簡単に影響を及ぼすことはありません。

過去にゴミ部屋だった件で損害賠償請求訴訟の記録が見つからなかったので訴訟にまでなったのはないのかも知れませんが、室内で自殺があった場合の損害賠償請求訴訟の判例がありましたので参考に記載します。

判例1:東京都内の賃貸ワンルームマンションで自殺。
東京地裁は事件後3年間の逸失利益を認めました(1年目全額、2~3年目半額)合計132万円、ただし事件によって生じたとされる建物価値の減少は棄却。

判例2:2.仙台市のワンルームアパートで自殺。
事件後2年間の逸失利益を認めたが、賃料を下げて募集を行ったところ入居希望者があったため本来の賃料との差額のみという判例、これも建物価値の減少の主張は認められませんでした。

心理的瑕疵が大きいとされる自殺ですら建物価値の減少分は棄却されています。

といっても大事な物件をゴミ部屋にされて怒る大家さんの気持ちは充分理解できますので、やはりキチンと通常損耗レベルまでは回復させて引渡すのがベストだと考えます。

過去に戸建賃貸で相当なゴミ屋敷にしてしまい、ネズミも発生してた件がありました、ゴミ撤去、クリーニングだけでは到底通常損耗レベルまで回復せず、大規模な修繕が必要と判断したこともありましたが、大家さんとの話合いの結果、20年家賃を遅滞なく払ってもらったしここまで片付けてくれたんだからこれ以上はもういいよってこともありました。

このような寛大な例は稀ですが、大家さんと賃借人と言えども最後は人対人の関係ですから誠心誠意キチンと対応すればそう悪い結果になることは多くないと考えます。
 
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